本日は、東京で過去最多を更新する5773人、全国では初めて一日の新規感染者数が2万人を超すことが明らかになりました。本日、私が代表の社会民主進歩党(略称:進歩党)は、東京オリンピックの総括と東京パラリンピックの延期要望を求める声明を発表しましたが、これを拡充する形で、パラリンピックの延期と菅総理の早期退陣をここでも主張したいと思います。
7月23日に開会し、8月8日に閉会した東京オリンピックでは、日本選手は金メダル27個を含む史上最多の58個のメダルを獲得しました。開催都市の利があったとはいえ、これだけの成績を残したことは本当に素晴らしいことです。結果を十分に残せなかった選手も含めて、五輪参加までのご努力に敬意を表すとともに、選手の皆様には「本当にお疲れ様でした。ありがとう!」と心から感謝申し上げる次第です。
私たちは、開催都市東京の安全が確保されていないことから、今夏の東京オリンピック・パラリンピック開催には一貫して反対してきました。今、ではなく、世界中でコロナの感染が落ち着いた時期、少なくとも秋以降に開催すべきだったという考えは今でも全く変わっておらず、それこそが合理的な選択だという揺るぎない信念を持っています。
菅政権は国民の懸念を無視し、デルタ株の感染拡大を放置し、自分たちの利益のために開催を強行しましたが、このことが現在の新規感染者2万人以上という感染爆発につながっていることは明らかです。
菅首相はオリンピックに引き続き、パラリンピックも引き24日から予定通り開催することを予定していますが、これは少なくとも秋以降に延期すべきです。菅首相は自民党総裁選に勝つという目的も含め、自分の功績づくりのために総裁任期中にオリンピックとパラリンピックを終えることしか頭にありません。国民やアスリートのことを全く考えない人物は、日本のリーダーとしてきわめて不適格です。
これまでも繰り返し述べてきましたように、菅政権の感染抑止対策はデルタ株への感染を抑制するには全く不十分であり、抜本的な見直しが必要であることはだれの目にも明らかです。飲食店等への十分な休業補償と休業要請をセットで行うこと、テレワークの要請徹底、緊急事態宣言対象地域の全国への拡大、若年層へのワクチン接種の迅速化を行わなければ、感染が抑えられるとは到底思えません。今政府がなすべきは、デルタ株への感染を収束させることに集中することです。パラリンピックはデルタ株収束後に延期すべきです。
しかしながら、「日本は大丈夫」という正常性バイアスに支配され科学に向かい合おうともしない菅首相には、これまでのコロナ対策を改める意欲も力もないのは明らかです。菅首相の総裁任期満了まで約一か月ですが、彼が首相=自民党総裁の座にいる限り一日何万人も新規感染者が増えていきます。そんなことを許していいのでしょうか?
現在の情勢を考えれば、次の首相を選ぶのに自民党内のフル総裁選の結果を待っている余裕はありません。内閣総理大臣は衆議院第一党の党首である自民党総裁である必要はありませんし、自民党所属議員である必要もありません。感染抑止と経済的補償に真剣に取り組む人物が、衆議院議員選挙が終わるまでコロナ対策と選挙管理に特化した内閣を率いるべきではないでしょうか。