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変異株流行で感染対策を抜本的に見直すべき

本日は大阪府で新たに616人、東京都で475人と緊急事態宣言解除後の新型コロナウイルスへの感染の再拡大が鮮明になっています。政府は、大阪府、兵庫県、宮城県に対して改正新型コロナ特措法に基づくまん延防止等重点措置(まん防)を初めて適用することを決定しました。緊急事態宣言が解除されてもすぐにまん防が適用されるのならば実質的には緊急事態宣言は解除されていないのも同様で、菅首相とコロナ対策政府分科会の判断が間違いだったことが立証されたに他なりません。

第一波・第二波の時に比べて感染再拡大のスピードが速いのは、兵庫県で新規陽性者8割がイギリスの変異株に感染したと発表されたように、感染力強い変異株の流行が理由である可能性が非常に高いでしょう。日本と条件が異なるので適当なことは言えませんが、イギリスの変異株が蔓延する一方で思ったよりワクチン接種が進んでいないフランスが全土で再ロックダウンを迫られた状況を見ると、日本も三度目の緊急事態宣言発令はかなり可能性が高いと言わざるを得ません。フランスの状況で特に気がかりなのは、若年層で重症化するケースが増えてきている事です。

変異株に関しては、個人・社会両方のレベルで対策を抜本的に見直す必要があります。個人レベルでは今までのマスク着用方法では感染を防げない可能性があるので、政府は感染がさらに拡大した場合、不織布マスクで感染防止効果が高いものを使う・布製などでは2枚重ねを使用する、携帯用のアルコール除菌スプレーを持参することなどを推奨すべきです。個人的には、生産者に対して、市販で手軽に購入できる不織布マスクは白色ばかりなので色のバリエーションを増やしてほしいですし、アルコール除菌スプレーも携帯に適したものを販売してほしいところです。

一方、社会的には事業者・特に飲食業界への対応を見直す必要があります。まず、これまで何度も言っていますが、飲食店での感染対策に実質的な規制がない状況を見直すべきです。イベント会場では収容率に制限が要求されているのに、なぜ飲食店に関しては何も規制がないのでしょうか?アクリル板設置には義務も設置方法も基準がなく、店内換気も基準が設けられていません。営業時間でだけ規制しても飲食時以外のマスク着用も含めて店内での過ごし方に規制が無いのだから、飲食店での飲食を通じて変異株感染が広がるのは目に見えています。

また、飲食店に対して、休業ではなく時短要請を行っていつまでも規模に関わらず一日4-6万円の協力金を支給し続けることは悪平等かつ感染抑止効果も限定的で、愚策以外の何物でもありません。変異株への感染が広がっている事とワクチン接種が順調に進みそうもないことから、飲食・旅行・レジャー産業への需要は当分回復するとは思えません。

これらの産業の超過供給を解消するのに必要な政策はGoToのように需要を無理に増やすことではありません。これらの産業における供給を縮小させて、労働・資本をコロナの影響を受けなく需要が高まっている他の産業への移動させることが望ましいと言えます。ただし、飲食・旅行・レジャー産業の需要はコロナ禍が終息すれば戻るでしょうから、労働・資本移動はできるだけ一時的なものにして、労働者や資本が元の産業に戻れるような環境・法整備を行うべきです。より多くの飲食店やホテルの従業者や施設が一時的にでも他の産業へ移動していれば、それだけ、政府がこれらの産業を支えるために必要となる財政支援額は少なくて済みます。

最後に、日本でのワクチン接種はようやく100万回を超えましたがいまだに接種率1%満たず、アストラゼネカのワクチン生産工場があるインドが感染拡大する国内での接種を優先するために輸出を中断するなど、多くの国でワクチン接種の遅れが目立っています。新型コロナウイルスのワクチンを共同購入し途上国など各国に公平に分配するための国際的枠組としてCOVAXがありますが、今回のインドの行動を見るとこの枠組みだけでは不十分です。先進国が共同で製薬会社に経済援助を行い、ワクチンに関する知的材財産権の一時的放棄を実現して、各国でジェネリックのワクチンが生産・供給できるようにするべきです。さもなければパンデミック終息はさらに遅れ、それだけ変異種が進化するでしょう。より多くの命が奪われ、先進国も含めて経済危機は長引くでしょう。

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