代表ブログ

年頭のご挨拶および緊急事態宣言再発令についての所感

皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。本来ならば、最初に本党の今年の抱負を述べたいところですが、政権の新型コロナウイルス対応に言及せざるを得ないので、早々ですが早速始めさせていただきたいと思います。

菅首相は本日、年頭の記者会見を行い、緊急事態宣言の発出検討を中心とした政府の新型コロナウイルス感染抑止対策について説明を行いました。要点としては、①首都圏1都3県を対象に緊急事態宣言を再び発令する検討に入る、②飲食の場を中心に感染拡大が起きていると説明し限定的に集中的に行う予定である、③Go Toトラベル事業の全国一時停止措置の再開は緊急事態宣言となれば難しい、④11カ国・地域との間でビジネス往来については、変異種の市中感染が確認された国・地域は新規入国受け入れを一時停止する、⑤新型コロナウイルスのワクチンについては審査を早め、2月下旬までには接種が開始できるよう準備を進める、⑥東京五輪・パラリンピックは予定通り今夏に開催する意向である、とのことです。

遅きに失した感がありますが、①から⑤までは私が昨年末に示した本党の提言とおおよそ整合的であり、評価したいと思います。⑥については、今後変異種による感染が各国で広がっていく可能性が高いことと各国でのワクチン接種スピードを予想すれば今夏に開催することは非現実的であり、全く支持できません。東京以後のオリンピックも含めて開催時期を2年から4年程度後ろ倒しするようにIOCや関係国と調整に入るべきです。

今後に関しては、①対象地域を拡大するのか、②特措法改正を考慮して時短・休業要請と協力金・休業補償など財政支援計画をどうするか、③ワクチン接種のスピードを考慮しながら三度目の緊急事態宣言を発令しなくて済むようにするにはどうすればよいのかが、重要になります。

①に関しては、ここのところ北海道で感染者数が減少傾向にあり大阪府で横ばい傾向にありますが、年末年始の(若者による自発的)カウントダウンや初詣を通じて感染が再び広がる可能性があります。特に、大阪道頓堀では年明け時には密になるほど若者が集まったようなので、再び感染が広がる可能性があります。我々は全国での緊急事態宣言の発令を求めていますが、首都圏以外にも関西圏・愛知県・福岡県など大都市圏を念頭に、感染が再拡大したり収まらない地域に関しては、躊躇なく対象地域とすべきです。

②に関しては、政府と1都3県は飲食店に対する時短要請を20時まで前倒しすることで合意しましたが、飲食店の夜の典型的開業時間が18時から22時までとすると、平均的な客の滞在時間が2時間と考えれば一回転しかできません。これでは、店の売上高や収容規模に比例しない一律の協力金をもらっても事業を継続することは無理です。9日に発出されるであろう緊急事態宣言発出後は、少なくともアルコールを提供する飲食店は営業を自粛してもらい、店の売上高や収容規模に比例した協力金を提供すべきです。その上で、罰金と休業補償がセットになった改正特措法を月末までに成立させるべきです。自民・立民の国対間で2月上旬の成立で合意したとの報道がなされていますが、遅すぎます。もっと早くできるはずです。両党とも何を考えているのでしょうか?なお、特措法を改正する際、休業補償の内容と緊急事態宣言で営業自粛に応じた場合の協力金の内容について、できるだけ同一性・整合性を持たせるべきであることは言うまでもありません。

③に関しては、今が感染が拡大しやすい冬であることを考慮すれば、一度感染を抑えても飲食店での感染を防ぐための抜本的な対策を行わなければ再び感染が拡大することは目に見えています。政府は国民のワクチン接種によって集団免疫が達成される時期についての具体的な計画を発表すべきですが、どんなに早くても今年後半までは達成できないでしょうから、半年間は飲食店での感染拡大防止対策に政府はお金をかけるべきです。我々はコロナ禍終息までの(1)公共の場における常時(飲食行為時を除く)着用義務化と(2)設置基準を明確にした形での飲食店におけるアクリル板設置の義務化、さらに(3)店内換気水準の設置と換気水準の遵守義務化を提案しています。(2)と(3)は飲食店にとっては負担となりますが、政府とて何もやらずに3回目の緊急事態宣言を発出する事態に陥るよりは飲食店に対して(2)と(3)への財政援助を行った方が合理的であり、今後パンデミックが再び起きた場合への備えにもなるでしょう。

最後に、これはコロナとは関係ない話ですが、香港の民主活動家の周庭氏が重大事件の囚人が収容される刑務所に移送されたと報道されたことに関して、菅首相は記者会見で「多くの日本国民が同じ思いだと思っている。民主国家であってほしい。日本政府としてもしっかり発信していきたい」と述べましたが、これでは何も言っていないのに等しいです。菅首相は二階自民党幹事長に遠慮して中国に対して何も言えないのでしょうか。中共の蛮行を黙認することは、中共に支配された中国への属国化に他なりません。先進民主主義国家は一致協力して中共の人権無視の覇権主義を封じ込めるべきであり、菅首相はその重要性を全く認識していないように思えました。

今年は、コロナ禍からの再生を目指す年でありますが、衆議院選挙が行われる年でもあります。本党は科学的合理性を政策判断の基準として引き続き政策提言を行っていく所存ですが、立憲主義的な統治機構改革を目指すリベラル政党として衆議院選挙において候補者を一定数擁立し国政での議席獲得を目指します。改めまして本年もどうぞよろしくお願い致します。





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