本日東京都内で確認された新規感染者数は過去最多の570人とのことで、状況が改善する兆しは見られません。さて、政府は、暫定的に「指定感染症」に位置付けられている新型コロナウイルス感染症の法的扱いを来年2月以降も延長するつもりだそうです。
新型コロナは「2類相当」の感染症と位置付けられていますが、現在では無症状者への入院勧告や感染が疑われる人への外出自粛要請などが加わって、「1類」相当の措置を取ることが可能になっています。
しかしながら、各地で病床のひっ迫が迫りつつある中、無症状者に対しては、就業制限と療養先や自宅からの外出自粛は必要であるにしても、必ずしも入院の必要はないと私は考えています。新型コロナを季節性インフルエンザと同様に一番下のレベルの「5類」の感染症に指定することは妥当とは思いませんが、新型コロナ用に新たな類型をつくる、「新型インフルエンザ等感染症」と指定する等、見直しは不可欠であり、その必要性は第1波の時から指摘されてきました。
一部報道によると、政府内で、将来的には「新型インフルエンザ等感染症」に新型コロナを含める法改正案が浮上しているとのことですが、いまだにこんなことをやっているのかと呆れるばかりです。また、コロナ特措法を再改正して罰則規定と休業補償を導入することについてもいまだに菅政権は消極的です。
新型コロナが秋から冬にかけて再び猛威を振るうことは十分予想されたことです。菅首相はコロナ対策が最大の責務と言いながらコロナ感染症を軽視し続け、本格的な論戦となる臨時国会の開会をあれだけ遅らせたのにも関わらず、今国会で法整備を進めようとしませんでした。政権が発足してから2か月以上経つのに、これまでいったい何をやってきたのでしょうか?
Yahooニュースのコメント欄に「国民の自主努力により少しずつ鎮静化することを、政府が期待しているのが、見え見えです。政府はこの8ヶ月進歩がない」とのコメントがありましたが、全く同感です。
菅政権は悪い意味で安倍政権を継承しており、この政権に迅速な対応を期待することは出来ません。菅首相には一刻も早く辞めてもらいたいところですが、必要な法整備だけはやってもらわないと困りますので、我々はそれを絶えず政権に訴えていかなければなりません。