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菅首相は山田広報官を更迭せよ ~強権と縁故主義の安倍-菅政治の終焉~

菅総理大臣長男ら東北新社関係者から高額接待を受けたことで批判が高まっている山田真貴子内閣広報官について、菅首相は「女性の広報官として期待しているので、そのまま専念してほしい」と述べ、続投させる考えを示しました。しかしながら、本日行われるはずだった首相記者会見は、政権が司会進行役の山田氏に関する質問が集中するのを恐れたのか急遽中止になりました。

山田氏を更迭しても接待問題への追及は続くでしょうが、後述の様に山田氏ほど広報官にふさわしくない人物もいないわけで、「女性」という理由で山田氏を更迭しない菅首相の判断は、彼がリーダーに不適格だということを改めて証明したと言わざるをえません。男性だったら許されなかったのに女性だったら許されるという判断をするのは、女性を男性と対等に扱っていないということになります。

山田氏が内閣広報官として不適切であるのは、第一に、彼女が総務審議官だった2019年11月に受けた前述の高額接待が、「利害関係者からの接待」に該当するかその可能性が高く、国家公務員倫理規定に違反しているからです。また、接待が高額であることから市民団体から収賄で告発される可能性が高いでしょう。彼女が広報官に就任したのは2020年の9月であることから、就任一年以内の直近の時期に重大な規律違反を犯したわけで、「特別職の国家公務員」が懲戒処分の対象とはならないという国家公務員倫理法の欠陥をもって、違反が看過されてはなりません。

第二の理由として、2018年に東北新社の子会社「囲碁・将棋チャンネル」のCS放送業務がハイビジョン未対応であるにもかかわらず総務省から認定されたのは、当時、情報流通行政局長だった山田氏による菅官房長官(当時)への付託ではないかと疑念が持たれていることが挙げられます。昨日の予算委員会でのやり取りを見る限り、実態を明らかにするためには、虚偽の証言が罪に問われる証人喚問を視野に入れ、山田氏など当時の総務省関係者と東北新社を国会で追及する必要があります。

第三の理由としては、NHKへの圧力疑惑や首相記者会見における極度の質問統制から、彼女が菅政権によるメディア統制の中で中心的役割を果たしてきたことが挙げられます。第2次安倍政権発足以降、世界報道自由度ランキングが先進国とは思えないレベル(政権交代前の2010年は世界11位→2020年は66位)に下落したにも関わらず、その順位をもっと下げるような行為を率先して行っている人物が日本政府の広報担当者としてふさわしいはずがありません。

山田氏の世間的印象は、上司から命令された仕事ならばどんなに非倫理的なことでも平気でやってしまう人物というものでしょうが、彼女の前近代的な思考パターンは昨年6月にNPO法人が公開した若者向け動画の中でのメッセージからも伺えます。彼女は「自分は飲み会を絶対に断らない女としてやってきた」と発言し、「成功の秘訣は飲み会への参加」と説いていましたが、今時これほど時代遅れなことを平然と言ってしまう感覚に呆れざるを得ません。

そもそも昇進は業務時間内の仕事内容で判断されるべきです。また、彼女はイギリスへの留学経験があり総務省において国際担当の期間が長かったはずですが、彼女が、パワハラ・セクハラが横行し外国人からかなり特有な文化と見なされている日本の飲み会文化に無邪気なまでに無批判なのは理解しかねます。さらに、緊急事態宣言が解除されたばかりの時期に飲み会への参加を推奨するのは、感染対策など頭の中にはないのではと疑わざるをえません。

彼女を続投させて内閣支持率が下がったからと言って我々が困ることはありませんが、彼女が続投することにより日本の民主主義がさらに歪められ、日本の報道自由度ランキングがさらに下がるのは許されません。菅首相は山田氏を更迭すべきです。

もっとも、山田氏は菅首相の意向に忠実に従って動いてきただけなので、首相にとって山田氏は「鏡の中の自分」のような存在です。それゆえ、首相は、山田氏の首を切るとこれまで自分がやってきたことを否定することになり、自身も責任を取らざるを得なくなるので避けたいのでしょうが、自業自得です。強権と縁故主義の安倍-菅政治の終焉はすぐそこまで来ています。

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