菅政権は首都圏4都県への緊急事態宣言の解除を正式決定し、緊急事態宣言は全面解除されることになりました。東京都や千葉県で新規感染者が増加傾向にあり、国内で変異株への感染が広まりつつある中での全面解除は著しく妥当性を欠きます。
そもそも菅政権は宣言を発令した時にもっと強力な感染抑制策・経済活動規制策を取るべきでした。そうすれば再拡大を招かずにずっと早く宣言を解除できたはずです。さらに、変異株の広がりそのものも抑えられた可能性が少なからずあります。
また、パンデミックが発生から一年も経っているのに、未だに飲食店に遵守してもらうべき全国統一の客観数値化された感染対策ガイドラインが作成されず、事業者に対して規模に応じた経済補償も実現していないのは、自公連立政権の怠惰としか言いようがありません。
菅政権は、①飲食店等に時短要請ではなく休業命令を行うなど経済活動規制策を強化して首都圏での新規感染者数を今の1/3レベルに減らす、②規模に応じ経済補償を行う、③変異株スクリーニング検査を十分なレベルまで引き上げる、ことを行ってから緊急事態宣言を解除すべきです。変異株は感染スピードが速いことが分かっていながら、スクリーニング体制を整える前に経済規制を緩めるのは愚の骨頂としか言いようがありません。