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菅首相は何度同じ失敗を繰り返すのか

案の定、緊急事態宣言が延長され、対象地域も広がりました。しかしながら、感染が収まっていないにもかかわらず、菅政権は兵庫や京都で大型商業施設の営業再開を認めたり観客を入れたイベント開催を求めたりするなど規制の一部緩和を発表しました。これに対しては、早くも専門家などから疑問の声が上がっています。

さらに呆れるのは、全面停止されていた全世界からの外国人の新規入国が、「新型コロナの変異株流行国・地域」ごとの停止に変更されていたことです。インド変異株が猛威を振るっているにも関わらず菅政権は手を打たず、4月28日になってようやくインドを含めた6カ国・地域が新たに「新型コロナの変異株流行国・地域」として、当該地域からの入国者は、指定の宿泊施設で3日間滞在し3日後の検査で陰性のち14日間の自宅待機が要請されることになりました。「待機破り」事例が相次ぐ中、相変わらず強制待機を行わないようでは変異株が国内に広がるもの当たり前です。

感染対策が惨憺たる状態にあるにもかかわらず、菅首相はこの場に及んでオリパラ開催を諦めきれず、1日100万回の接種を目標として、オリンピック開幕時期である7月末に合わせて希望するすべての高齢者に2回の接種を終わせたいと言っています。医療体制がひっ迫している中で、医師と看護師しか注射を打てない体制を変えることなくそのようなことが出来るとは到底思えません。

菅首相は2回目の緊急事態宣言の失敗の教訓を全く生かしておらず、このような中途半端な政策を取っていればどういう結果になるのかを理解できないようです。いつまでたっても感染が収まらず、緊急事態宣言やまん防が長引くほど飲食業や観光・レジャー産業の廃業が相次ぎ、それが経済と国および地方自治体の財政の悪化を深刻化させるというのがその答えです。

どうすれば良いのかはそんなに難しい話ではありません。

  1. 緊急事態宣言の対象地域を全国に広げ期間は6月上旬までの約一か月とする
  2. 宣言中は生活必需品以外の店舗すべてに休業命令を出す
  3. 休業命令対象や取引先の事業者に対して事業規模に応じた休業補償を手厚く行う
  4. 今夏のオリパラ開催を諦める
  5. ワクチン接種の大規模会場を全国各地に設ける
  6. 休業中の事業者の従業員を念頭にワクチン接種やPCR検査拡充の為の臨時職員を大量に募集し、一定のトレーニング後に彼らがワクチン注射を打てるようにする
  7. 日本国籍保有者および日本国内在住者も含めた全世界からの入国者に対して検査体制を徹底的に強化したうえで入国後2週間は指定の施設内で待機を義務付ける

上記の7つを実行すれば、人々が外出するインセンティブが失われる結果感染は劇的に減少し、ワクチン接種率は劇的に高まるでしょう。そうすれば国内における経済活動の全面再開が見えてきます。

さて、仮にアメリカや日本などの先進国で感染が終息しても、発展途上国でワクチン接種が進まない状況が続けば、これらの地域からこれまでのワクチンが新たな変異株が発生し全世界に広がり、先進国の努力が泡となることも十分考えられます。

人類がやるべきは、全世界で一気呵成にワクチン接種を進めそのためにできることは何でもやるということです。バイデン米政権が提案しているワクチンに関わる知的材財産権放棄が議論を呼んでいますが、製薬会社の影響力が強いドイツでメルケル政権がこれに反対しているのはとても愚かです。製薬会社の特許を守ることでより多くの人命が失われパンデミックの終息が遅れることになります。パンデミックの終息が遅れればそれだけ、経済への悪影響も長引きます。ワクチン製造元の製薬会社に対して各国政府が協力して経済的補償を行うのが最も適切な解決策です。日本政府はこのような国際的な協力体制構築を積極的に訴えるべきです。

対コロナ衛生・経済対策のヴィションを持てない菅首相に以上述べたような積極的感染抑制策を行う度胸があるとは思えませんが、傍から見れば菅首相はコロナ禍を長引かせたいようにしか見えません。

自民党に自浄作用があるとは思えないので、公明党や維新も含めてすべての政党は、菅首相に対して上記の積極的感染抑止策すべてを速やかに行うよう要求し、菅首相が応じなかった場合は首相の即時退陣を要求すべきです。





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