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【党声明】ロシアによるウクライナ全面侵攻から2年が経過して

【党声明】ロシアによるウクライナ全面侵攻から2年が経過して

 本日でロシアによるウクライナ全面侵攻開始から2年が経過しました。ロシアによる侵略行為で犠牲になった全ての方々に哀悼の意を捧げると共に、侵略行為によって被害を受けている全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。

この2年間で、ウクライナの民間人死者数は1万を超え、ウクライナ・ロシア両軍併せて50万人以上の戦死者が出ているという推計があります。ウクライナの国内避難民は約370万人、国外に逃れた難民は約650万人と、合計で約1/4の同国民在住民が家を追われました。

ロシア軍はこれまで、非軍事目標を標的としたウクライナ全土への空爆、一般市民をも含めて拷問・レイプ・虐殺等、重大な戦争犯罪行為を繰り返してきました。一連の行為は明確な国際法違反であり、私たちは、ロシアによる侵略を最も強い言葉で非難し、即時攻撃停止とロシア軍の撤収を強く求めます。そして、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン以下、戦争犯罪の責任者に法の裁きが下されることを強く望みます。

一方で、ロシア政府が反政府的な立場を取る国民への弾圧を強めていることも看過できません。2月16日には、ロシアの反体制活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏が獄死しましたが、当局により殺害された可能性が高いことが指摘されています。また、ウクライナ侵攻を批判しているボリス・ナジェージュジン元下院議員は、ロシア大統領選挙への出馬が認められませんでした。

このように、独裁者プーチンの悪政は酷さを増していますが、プーチンを実質支援しているような動きが欧米諸国で広がっていることに強い懸念を抱かざるを得ません。ドナルド・トランプ前大統領が影響力を強める共和党の反対により、米国議会ではウクライナ支援法案の可決のめどが立たずウクライナ支援が滞っています。このことから、今年に入ってからは東部戦線でのロシア優位が明確になりつつあります。さらに、EUにおいては、プーチンと親密な関係にあるハンガリーのビクトル・オルバン首相はウクライナのEU加盟交渉やウクライナ支援策の協議に対して再三妨害行為を行ってきました。

開戦から2年が経過し、欧米諸国のみならず日本国内でも不協和音が生じていることは否めません。しかし、この戦争でウクライナが負けるようなことがあれば、それは国際社会において法の秩序が失われることを意味します。それにより被害を受けるのはウクライナ国民だけではありません。私たち日本を含む民主主義国家全体が大きな被害を受けることになるでしょう。近視眼的な思考で、巨悪と対決することを避ければ後で取り返しがつかなくなるのは、イギリスの故ネヴィル・チェンバレン首相による対ナチス・ドイツ融和外交の失敗を持ち出すまでもありません。

私たちは、日本政府および国際社会に対して、一丸となってウクライナを継続して支援することの重要性を強く主張します。ウクライナがこの戦争で負けるようなことは決してあってはなりません。

2024年2月24日
進歩党代表
鈴木 しんじ





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