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終戦の日を迎えて【党談話】

終戦の日を迎えて

本日で先の大戦から78回目の終戦の日を迎えました。過去の十五年戦争における旧日本軍の侵略行為は、多くの国々、特にアジア諸国に対して甚大な損害をもたらし、多くの人々に強い苦痛を与えました。侵略と植民地支配、泥沼化した戦闘、原爆投下に代表される空襲など、この戦争によって犠牲になった内外全ての方々に哀悼の意を捧げるとともに、平和への願いを心に刻みます。

今日の平和な日本は、戦争により亡くなられた方々の尊い命と戦争のない日本を創るために尽力された先人の努力に支えられています。我々進歩党は、平和の尊さと戦争の悲惨さを未来へと伝え、世界に平和をもたらすための使命を続けて参ります。

昨年の2月から続くウクライナ戦争では、東部戦線を中心に激しい戦闘が続いており、終戦の兆しが一向に見えません。今年6月には、ロシア軍の支配下にあったカホフカ水力発電所のダムが爆発し、壊滅的な洪水が発生しました。この爆発については、ロシア軍の関与が疑われています。さらに、7月にはロシア軍による南部オデーサへの攻撃により、世界文化遺産に登録された歴史地区の大聖堂が被害を受けました。現状、最も深刻なのはザポリージャ原子力発電所の破壊の脅威であり、原子力事故発生の可能性が強く懸念されています。

私たちは、非道な攻撃を繰り返すウラジミール・プーチン以下、ロシア政府・軍を厳しく非難すると同時に、日本政府に対してもロシア軍の破滅的行動を阻止するために積極的なイニシアティブを取るよう求めます。国際社会は、時代遅れの帝国主義に立ち向かい、平和で公正な世界を築くために団結しなければなりません。日本には、民主主義、人権、言論の自由、法治主義などの価値観を共有する国々と協力し、立憲主義を尊重しながら世界平和に貢献する責務があります。

この現状認識に基づき、進歩党は、日本が再び侵略戦争を行わないよう、現行日本国憲法の平和主義の精神を守りつつ、民主主義国家間の集団安全保障体制の中で適切に貢献するために必要な改革を、憲法改正も含めて早急に進めるべきだと考えます。岸田政権は、日本を取りまく安全保障環境の変化を理由に、敵基地攻撃能力の保有、防衛費の大幅増額を短期間で決めてしまいましたが、憲法9条の条文を素直に読めば敵基地攻撃能力の保有など憲法9条が認めるものでないことは明らかです。これ以上憲法の条文と現状が乖離するのを防ぐには、現状を条文と整合させるようにするか条文を現状に適合させるしか方法はありません。

今年7月、進歩党は現行憲法の平和主義の精神を守りつつ、時代の要請に合った進歩的で合理的な改革を提案する新憲法草案を発表しました。この草案では、強力な憲法裁判所の設立による権力の暴走・解釈改憲の抑止、自衛隊の「防衛機構」への名称変更とその役割と行動の制限が明記されています。法治主義の遵守こそ平和と民主主義を守る砦です。為政者が立法手続きを経ずに自由裁量を行い、政治を私物化することは許されてはなりません。プーチンに支配されたロシアの事例が示すように、政治の私物化は戦争を引き起こす可能性があります。進歩党は、透明性と公正さを貫き通し、平和な世界の実現に貢献することを誓います。

2023年8月15日
進歩党代表
鈴木しんじ





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