お知らせ

年頭のご挨拶

皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

昨年の日本政治を振り返ると、一昨年に引き続きコロナ対応に追われた一年でした。安倍政権を引き継いだ菅政権はコロナ対応に失敗し、特にデルタ株の流行による第5波では連日新規感染者が2万人を超えるなど欧米諸国と同じくらいのレベルまで感染が拡大しました。短命に終わった菅政権を引き継いだ岸田政権発足後の国内の感染状況に関しては、12月中旬までは沈静化していましたが、非常に強力な感染力を持つオミクロン株の出現により、今年も引き続き政治がコロナ対応に追われるのは避けられないでしょう。

日本国内におけるワクチン接種の進展や治療薬の開発等により、コロナに感染した場合の致死率が低下することが期待されます。しかしながら、既にオミクロン株が支配株となっている欧米の現状を考えれば油断ができないことは明らかであり、ワクチン未接種者の接種促進、ブースター接種のスピードを上げること、国内でのワクチン・治療薬開発の大幅支援増額、ワクチン・陰性証明アプリの普及等を進めて、皆さんが安心して暮らせる日を一日でも早く取り戻さねばなりません。

さて、昨年の日本政治でもう一点特筆すべきは、野党勢力において大きな変化が起きたことです。中途半端な形で「野党共闘」を進めた立憲民主党が衆議院総選挙で惨敗した一方で、自民党政権の補完勢力だった日本維新の会が、「身を切る改革」や統治機構改革を訴えて大幅に議席を増やしました。この選挙結果からは、自公政権や保守系メディアの反共産党キャンペーンが一定の成果を上げたという以外にも、立憲民主党などリベラル系とみなされている野党が社会政策以外には現状維持志向が強かったことに関して、有権者が厳しい評価を下したことが読み取れるでしょう。

今回躍進した日本維新の会は、公的セクターを敵視してやみくもなコストカットを訴えることにより支持率を上げようとしています。しかし、公的セクターの人件費削減は結局民間部門の給与削減に結び付き、経済を委縮させるものでしかありません。また、維新は大学教育までの完全無償化・道州制の導入・憲法裁判所の創設を憲法改正項目として、今年の参議院選挙と同時に憲法改正の国民投票の実現を求めると言っています。しかし、道州制の区割り一つを取ってみても、とても半年で議論がまとまるものではありません。維新のような無責任なポピュリスト政党に野党の主導権を渡してはなりません。

今、野党に必要なのは、自民党に対抗するリベラル勢力としての立場を再確認する一方で、日本を再建するためにタブーを設けずに責任ある改革ヴィジョンを示すことです。これこそが、私たち進歩党の姿そのものであります。

私たちは、①天皇と大統領が共存する日本型大統領制の導入、②連邦制への移行を視野に入れた道州制の導入、③将来的な首都移転、④省庁再編、⑤プレミアム付き比例代表制導入など選挙制度と議員の身分制度の抜本的改革という「五大統治機構改革」の実現、個人の所得状況を適切に考慮して国民生活を守る「ベーシックインカム・プラス」の実現を掲げています。その目的は、日本を、首都に権限も経済も集中する集権的な君主制・議院内閣制の国家から、分権的で経済的にも分散した連邦的国家に変革することにあります。その中で必要なのは、分権化による地域間格差拡大を防ぎナショナルミニマムを高めていくことであり、そのためには我々は行政のデジタル化を通じて新しい社会保障の姿を示さなければならないと認識しています。

2022年も、私たちのヴィジョン・政策をより多くに人に理解していただけるよう着実な努力を重ねる次第です。進歩党へのご支援を宜しくお願い致します。

2022年元旦
社会民主進歩党代表
鈴木 しんじ





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