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終戦の日を迎えて【党談話】

終戦の日を迎えて

 

本日で、先の大戦から79回目の終戦の日を迎えました。旧日本軍の侵略と植民地支配、泥沼化した戦闘、原爆投下を含む空襲など、この戦争によって犠牲になったすべての方々に哀悼の意を捧げるとともに、平和への願いを心に刻みます。

戦後の復興と今日の平和な日本は、戦争で亡くなった方々の尊い命と、戦争のない日本を創るために尽力された先人の苦労と努力に支えられています。そうした方々への敬意と感謝を、私たちは忘れてはなりません。私たち進歩党は、平和の尊さと戦争の悲惨さを未来へ伝え、世界に平和と安定をもたらすための使命を続けてまいります。

2022年2月に始まったウクライナ戦争では、東部戦線を中心に激しい戦闘が続き、ロシアは戦況を有利に進めるために核兵器の使用を示唆し続けています。さらに、ロシア軍はザポリージャ原子力発電所を度々攻撃しており、8月4日にも攻撃による火災が発生しました。ザポリージャでの大規模な原子力事故は、甚大な被害をもたらす可能性があります。更には、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃を開始し、14日には74集落を制圧したと発表するなど戦火は拡大しています。

一方、昨年10月にハマスによる攻撃で始まったパレスチナ・イスラエル戦争では、多くの民間人が犠牲となり、イスラエルとハマス双方に戦争犯罪が指摘されています。特に圧倒的に有利な立場にあるイスラエルは、ガザ地区を中心に民間人の犠牲をいとわない攻撃を続けており、国際社会からの非難が高まっています。

私たちは、ウクライナ戦争において非道な攻撃を繰り返すウラジミール・プーチン以下、ロシア政府・軍を厳しく非難すると同時に、パレスチナ・イスラエル戦争に関して、イスラエルとハマス双方の戦争犯罪行為を強く批判します。特に、ガザ地区において執拗な破壊行為を繰り返すイスラエルのネタニヤフ政権に対しては、明確に反対の姿勢を示すことが必要です。プーチンに対して「ノー」と言いながら、ネタニヤフに対してあいまいな態度をとることはダブルスタンダードでしかありません。

日本政府に対しても、ロシア軍・イスラエル軍・ハマスの破滅的行動を阻止するために積極的なイニシアティブを取るよう求めます。国際社会は、時代遅れの帝国主義に立ち向かい、平和で公正な世界を築くために団結しなければなりません。日本には、民主主義、人権、言論の自由、法治主義などの価値観を共有する国々と協力し、立憲主義を尊重しながら世界平和に貢献する責務があります。

この現状認識に基づき、進歩党は、日本が再び侵略戦争を行わないよう、現行日本国憲法の平和主義の精神を守りつつ、民主主義国家間の集団安全保障体制の中で適切に貢献するために、憲法改正も含めた必要な改革を早急に進めるべきだと考えます。岸田政権は、日本を取りまく安全保障環境の変化を理由に、敵基地攻撃能力の保有、防衛費の大幅増額を短期間で決めてしまいましたが、憲法9条の条文を素直に読めば敵基地攻撃能力の保有など憲法9条が認めるものでないことは明らかです。これ以上憲法の条文と現状が乖離するのを防ぐには、現状を条文と整合させるようにするか条文を現状に適合させるしか方法はありません。

昨年、進歩党は、現行憲法の平和主義の精神を守りつつ、時代の要請に合った進歩的で合理的な改革を提案する新憲法草案(第一次案)を発表しました。この草案では、強力な憲法裁判所の設立による権力の暴走・解釈改憲の抑止、自衛隊の「防衛機構」への名称変更とその役割と行動の制限が明記されています。今後、党の憲法草案を再点検し、最終案を発表することを予定しています。

法治主義の遵守こそ平和と民主主義を守る砦です。為政者が立法手続きを経ずに自由裁量を行い、政治を私物化することは許されてはなりません。進歩党は、透明性と公正さを貫き通し、平和な世界の実現に貢献することを誓います。

2024年8月15日
進歩党代表
鈴木しんじ





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